寿命と保証
インプラントはお手入れ次第で半永久的に持たせることも可能です
インプラントの寿命
インプラントの「寿命」という場合、これはインプラントが抜け落ちる、もしくは撤去されるまでの年数のことを言います。インプラントの寿命については、現在までの研究報告ではまだはっきりとした回答は得られていませんが、厚生労働省によると、インプラントの10〜15年生存率は90〜94%程度と発表されています。つまり、ほとんどのインプラントは、10年以上持つということになります。
インプラント以外の治療法、例えばブリッジの場合だと、10年で50〜70%の生存率と言われていますので、インプラントの生存率は非常に高いということがわかります。
ただし、中には残念ながら長く持たずに、早期にダメになってしまうケースもあります。インプラントが早期に脱落してしまう原因は様々ですが、せっかく入れたインプラントを長持ちさせるためには、インプラントを良い状態で保つ方法について知っておく必要があります。
インプラントの寿命を延ばすためには
歯科医院選びを慎重に行う
インプラントを長持ちさせるためには、歯科医院選びがとても重要です。インプラント治療を安全に行える設備が整っているか、例えばCTスキャンの有無、衛生管理がきちんと行われているか、使用しているインプラントメーカーは信頼の置けるものか、などはとても重要な要素です。
お口を清潔に保つ
ご自分の歯と同様、インプラントも毎日のお手入れをしっかりと行うか否かによってどのくらい持たせられるかというのが変わってきます。インプラントの寿命を縮めてしまう大きな原因として、「インプラント周囲炎」というものがあります。これは天然歯でいう歯周病に相当するもので、インプラント周囲が不潔になると起こります。
歯科医院で定期的にメインテナンスを受ける
インプラントが入ったらそれで安泰、というわけではありません。インプラント治療は、むしろインプラントが入ってからが大事です。つまり、インプラント周囲の組織を健康に保ち続けることが、インプラントの寿命を左右することになります。
そのためにはご家庭でのお手入れに加え、不具合がなくても定期的に歯科でメインテナンスを受け続けることが大事です。これをやめてしまうと、インプラントを長持ちさせることは難しくなります。
インプラント治療後の注意事項を守る
インプラント手術後は担当医からの指導・注意事項をしっかりと守ることが大切です。特にインプラント手術直後には注意が必要です。このタイミングの過ごし方で、インプラントがしっかり骨に結合するかどうかが決まってくるからです。服用薬の飲み方を守ること、当日は激しい運動や入浴、喫煙や飲酒は控えること、手術部位を刺激しないこと、などしっかりと注意事項を守るようにしましょう。
体の健康にも気をつける
体の健康状態もインプラントの寿命に関係してくることがあります。例えば、糖尿病や骨粗しょう症にかかると、インプラントを支えている骨が弱り、インプラントが脱落してしまう原因になることがあります。
インプラントの保証
インプラントの保証
当院では、患者様に安心してインプラント治療を受けていただけるよう、インプラントの保証制度を設けております。
ただし、保証制度を適用するためには、インプラント治療後のメインテナンスにきちんとご来院していただくことが条件となります。
定期的なメインテナンスに通院していただいている場合、インプラントの人工歯根部分(フィクスチャー)に関しては10年間保証されます。
被せ物部分(上部構造)に関しては、患者様それぞれに固有の噛み癖や生活習慣などがあり、ダメージを受けやすい部分ですので、保証システムが人工歯根部分とは異なります。
具体的には、5年間は100%、5〜7年間は75%、7〜10年間は50%の金額が保証されます。10年以上経過した被せ物に対しては、患者様の全額負担、という形にさせていただいております。