プライムスキャン
プライムスキャンとは
苦しい型取りをせずに、精度の高いセラミックがお口に入る
当院では、口腔内スキャナーとして、セレック・プライムスキャンを導入しています。これはどういうものかというと、歯を削った後に、歯をスキャンするだけで、歯型の情報をすばやく立体的に読み取れる、つまり型取りができる、というものです。そして、そのスキャンしたデータをもとに、専用のマシンがセラミックの詰め物や被せ物を自動的に作り出します。
プライムスキャンを使うことで、これまでの粘土を使った苦しい型取りから解放されるだけでなく、より精密な型が得られ、よりフィット感に優れる精度に優れるセラミックを作り出すことができます。また、機械が作業を行いますので、手作業に比べてより早くセラミックをお口に入れることができます。
プライムスキャンのメリット・デメリット
プライムスキャンを使った治療には以下のような多くのメリットがあります。
- 快適
-
従来の型取り方法だと、粘土のようなドロドロした材料をお口いっぱいに入れなければならず、吐き気を催したり、苦しくなったりするのを我慢しなければなりませんでした。また、材料が固まるまで数分間、その状態で待ち続けなければなりませんでした。プライムスキャンなら、お口の中にスキャンを入れて光を当てて読み取るだけですので、辛い思いを我慢する必要もありません。また、型取りにかかる時間は1分もかかりません。
- 速い
- 型取りが速いのに加え、型取り後のセラミック作製にかかる作業も、ミリングマシンが行いますので、従来の手作業による作製と比べてはるかに早く出来上がります。そのため、早くセラミックを入れたい方にも最適です。
- 精密
- 材料を使った型取りの場合、材料自体の変形、もしくはそこから模型を作る際に変形することがあります。そのような状態で作られた詰め物や被せ物は、ピッタリと合わなくなったり、歯との間に隙間があいてしまったりすることがあります。プライムスキャンで得られた型取りデータは変形することがありませんので、できあがる人工物も非常に精密で、虫歯の再発なども起きにくくなります。
- 安全
- お口にドロドロした材料が流れることがなく、誤嚥、嘔吐などのリスクがありません。また、材料を使った型取りの際にグラグラの歯が抜けてしまう、というような心配もありません。
- 清潔
- 従来の型取りの場合、お口の周りにも材料がたくさんついてしまっていましたが、プライムスキャンでの型取りではお口の周りが汚れることはありません。また、スキャナーの先端は患者様ごとに取り替えるのでいつも清潔です。
- 全ての人工物に対応しているわけではない
- 単独の歯、もしくは3歯までのセラミックのブリッジ製作は可能ですが、それより大きなブリッジには向きません。また、金属の治療、土台や入れ歯などの作製にも対応していません。
- 歯茎の状態によっては向かない
- 歯茎が腫れている、歯茎よりも深い位置まで削られている、というような場合には、うまく型が採取できないことがあります。
プライムスキャンを使ったセラミック治療の流れ
1.スキャナーで読み取り
歯を削った場所を、プライムスキャンのスキャナーで読み取る
歯を削った場所を、プライムスキャンのスキャナーで読み取る
2.設計
詰め物、被せ物の設計をコンピュータ上で行う
詰め物、被せ物の設計をコンピュータ上で行う
3.セラミックブロックの削り出し
設計されたデータ通りに、セラミックのブロックをミリングマシンが削り出す
設計されたデータ通りに、セラミックのブロックをミリングマシンが削り出す
4.研磨
削り出されたものを磨き、必要に応じて着色作業を行う
削り出されたものを磨き、必要に応じて着色作業を行う
5.セット
お口の中にできあがったものをセット
お口の中にできあがったものをセット